はしご酒(Aくんのアトリエ) その五百と三十九 「ヒヨリミシュギ ノ バチアタリ」 「だって、お上(カミ)が褒めてくれるコトをしないと、お金(カネ)、出してくれないんだもん」 「えっ?」 「権力者に気に入られなければ、研究補助費も削られてしまうのではないか、という懸念を払拭できないまま、ニジニジと権力に擦り寄り、結局、学者として、たいしたコトなんてナニもできなくなる、という地獄。コレが噂の、日和見(ヒヨリミ)主義の罰当たりシンドロームだ」 「ひ、日和見主義の、罰当たりシンドローム、ですか」 「そう。致し方なくであろうがなかろうが、日和(ヒヨ)っている間に、ズルズルとポシャって、終(シマ)いには…