日本学術会議について、政治介入もできる組織改編の法案が衆院を通過したことに『金口木舌(250522)』は思う▼「さらば東大」、週刊誌「朝日ジャーナル」に載ったのは1985年末。執筆したのは東京大学で自主講座「公害原論」を催した故宇井純さんだ。東大に見切りをつけ、沖縄大学へ教授として赴く前だ▼連載第1回の主題は「御用学者とのたたかい」▼神経系に重大な障がいが発生する水俣病。権威をかさに「ケチをつけ原因不明に持ちこむ」学者もいたという▼権威を歯牙にも掛けなかった宇井さんだが、苦労は強いられた。水俣病の究明で「仕事の過半は御用学者、御用学問とのたたかいであった」と記す。そんな学者に横車を押すような「…