●歌は、「をみなえし佐紀沢に生ふる花かつみかつても知らぬ恋もするかも」である。 佐紀町水上池北歌碑(中臣女郎) ●歌碑は、水上池北面したところにひっそりと建っている。 ●歌をみていこう。 ◆娘子部四 咲澤二生流 花勝見 都毛不知 戀裳摺可聞 (中臣女郎 巻四 六七五) ≪書き下し≫をみなえし佐紀沢(さきさわ)に生(お)ふる花かつみかつても知らぬ恋もするかも (訳)おみなえしが咲くという佐紀沢(さきさわ)に生い茂る花かつみではないが、かつて味わったこともないせつない恋をしています。(「万葉集 一」 伊藤 博 著 角川ソフィア文庫より) (注)「をみなえし」:「佐紀」の枕詞。咲くの意。 (注)さき…