娘が生まれたとき、私は当然のように、自分のお雛様を実家から持ってくるつもりでいた。 だけど、義父と義母にとっては初孫で、特に男の子しかいなかった義母にとっては、孫とはいえ初の女の子。 特に確かめなかった私も悪いのだけど、初節句で義母から「お雛様はどうするの?」というニュアンスの話になったとき、「家から持ってきます~」と普通に発してしまった私の一言が義母の怒りを買った。 「そんなこと聞いていない。それなら私は初節句のお祝いにはいかない」 と、それはそれはとんでもないことになってしまったのだった。 義父と夫が何度もなだめすかして初節句の数日前にやっと、義母たちからはガラスケース入りのお雛様とお内裏…