男は身なりなんかに気を使うもんじゃないというバンカラ気質がまだ残っていた昭和40年代終わり、四国の片田舎でしがない浪人生活を送っていた私に、現役合格して一年先に上京した友人が持ち帰って来たファッション知識がアイビールックでした。 アイビールックは、1950年代にアメリカ東海岸にあるハーバードやコロンビア、イェール等の「アイビー・リーグ」と呼ばれる名門私立大学の学生やOBの間で広まっていたファッションを基にしたスタイルです。髪は七三分け、ボタンダウンシャツ、三つボタンのブレザー、コットンパンツ、ローファーを着用するのが定番とされ、それが日本でも流行した1960年代にこのアイビールックで銀座のみゆ…