急性・慢性心不全診療ガイドライン j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/06/JCS2017_tsutsui_h.pdf ループ利尿薬は急性増悪期のうっ血解除の目的で汎用されてきた.慢性心不全例にあっても多くの場合長期投与がなされてきたのが現状である.それにもかかわらず,慢性心不全におけるループ利尿薬のエビデンスはほとんど存在しない.この現象は,ループ利尿薬が EBMの時代が到来するより前に日常診療に浸透してしまった経緯による.一部のメタ解析の結果では心不全の予後改善に寄与するとの報告もあるが269),大規模臨床試験のデータベースを用いた後ろ向きの解…