<ご主人さま。あの罪は私にあるのです。(Ⅰサム25:24)>。サウルから命を狙われ荒野を逃亡中のダビデは、食うに困ったからか、<何かあなたの手もとにある物を与えてください。(8節)>と、昔世話をしたナバルを頼ろうとする。以前、親切にしたのだから、その見返りを求めてもよいと考えたのだろう。ところが、その名の通り、愚か者で恩知らずのナバルは、このダビデの願いを無下にも退けた(10、11節)。怒ったダビデは、<あの男は善に代えて悪を返した。(21節)>と言って、ナバル一族を小わっぱ一人残さず殺そうと彼の元に向かう(22節)。そのおおよそを伝え聞いた(14~17節)ナバルの妻アビガイルは、当然彼女も殺…