なんか、ものすごいものを観ちゃった・・・。 公開当時、私は映画業界の端っこで仕事をしていた。西島秀俊が、ただひたすら殴られる映画「CUT」のことを業界紙で読んだ記憶がある。覚えているということは、私の中で気に留った映画であったのだろう。西島秀俊という俳優が、今の日本の映画やドラマの世界でこんなに大きな存在になるとは知らなかったけれど。 往年の名作映画にほれ込み、自らも映画監督を標榜している男(西島秀俊)は、借金のトラブルで殺された兄の借金返済のために殴られ屋を始める。兄の借金は、ほかでもない男の映画製作のためできたものだったのだ。 ひたすら殴られ続ける男。ただ、殴られるだけではなく、往年の映画…