慢性腎臓病(chronic kidney disease、CKD)は慢性的に腎臓の異常のある疾患のすべてを包含する疾患概念である。 CKDの重症化により末期慢性腎不全への進行とともに、心血管疾患(cardiovascular disease、CVD)発症のリスクも上昇する。 CKDには腎に異常を来す一次性あるいは二次性の原腎疾患があり、診療においては原腎疾患の管理が優先される。 ついで、CKDの進行に関わる共通の治療を実施する。 近年、加齢とともに経時的に腎機能が低下しCKDと診断される、いわゆる生活習慣病関連のCKDを伴う高齢者の増加がある。 健診での蛋白尿などの腎障害の存在が疑われる場合、…