ショーン・バイセル『ブックセラーズ・ダイアリー スコットランド最大の古書店の一年』(矢倉尚子訳、白水社、2021)という本を読んでいる。 2001年のクリスマス。著者が帰省で実家があるウィグタウン(スコットランド南西部にある小さな街)に戻ったとき、地元の古書店「ザ・ブックショップ」の店主から「店を買わないか?」と持ちかけられ、ほとんど衝動的に(銀行ローンを組んで)店を買ってしまう。著者が30歳のときだ。 ちなみにウィグタウンはスコットランド政府が募集した「ブックタウン構想」(本と書店による「町おこし」のようなもの)に立候補し、1999年に「ナショナル・ブックタウン」に認定されたところである。 …