『秋田雨雀日記』1巻(未来社、昭和40年3月)に新村出の脚本朗読会カメレオンの会と野淵昶のエラン・ヴィタール小劇場が出てくる。 (大正九年) 五月十六日★ 午後一時三十分の汽車で神戸を出発、京都へきた。四時前についた。林久男君がきていた。三人で、谷村という人の家を訪う。「仏陀と幼児の死」を買いそろえていた。新村博士および夫人はじつに感じのいい人だ。「土の子供」(園池、西、新村夫人、関嬢、折口教授、成瀬教授)「二十一房」(有島、殺人)故買(原)、新聞記者(野村)、教師(関)、重役(ぼく)看視(新村博士)、その他チエホフの「犬」を林君、野村君、新村夫人がやった。非常に感銘の深い会であった。 (京都…