わたしは1999年にSAPコンサルタントの資格を取得しました。それ以降、会社業務の全体最適をIT化で推進することが、仕事の命題でした。いくつものIT化プロジェクトに参画して、業務改善による全体最適化を目指しました。しかし、100%の全体最適が実現できたというプロジェクトは、残念ながらわたしのなかにはありません。SAPの導入は成功しても、レガシーシステム(古いシステム)を新しいシステムに置き換えた以上の変革は感じませんでした。日本の会社は、SAPに代表されるERPの標準機能に「アドオン」と呼ばれる会社独自の機能をたくさん追加開発しようとします。業務をシンプルに変えることを避けます。カオスな業務を…