ーーーー講義録始めーーーー SISの終焉、BPRの台頭、そしてeビジネスの展開 1990年代になり、しばらく経ちますと、戦略的情報システム(SIS)への熱は次第に冷めていきました。日本では、いわゆるバブル崩壊後の景気停滞も、企業の情報システム投資に対する姿勢を慎重にさせる一因となりました。ただし、SISへの期待が弱まった理由は、それだけではありません。当時、アメリカを中心とする議論でも、情報技術への投資が本当に持続的な競争優位を生むのかという懐疑が強まっていきました。情報技術を用いた戦略的な仕組みは、一時的には優位をもたらしても、競争相手に模倣されるとその優位は急速に失われる可能性がある、とい…