「ついにこの手に…待っていたわぁ!」 嬉々としてファンタジーバックルを掲げ、ゴルドギーツ(ブレズギーツ)がうっとりとした声を上げる。さっそく使おうとデザイアドライバーへセットを試みるが、どちらのスロットも塞がってしまっているため使えない。
「クレオ!エレガンス!医療チームを指揮して全ての患者を城の特別処置室へ!施錠してこの女を近づけさせないように!」「は、はいっ!」 ヒメノの凛とした声が泉の水面を揺らし、二人が背筋を正してそれに応える。てきぱきと患者たちは搬送され、やがてその場にはヒメノとエンプサの二人だけとなった。 「…この私の頬を張るなんて…元女王の癖にやってくれるじゃあないの…!」「元?私はいつでもこの国の…イシャバーナの女王、ヒメノ・ランよ!」