福田復彦 カルチャーを日本語では文化と呼んでいますが、ここでは特に日本とメキシコなどのカルチャーの違いを、日本の技術移転を例にとって書いていきます。日本の技術は非常に高度で世界に誇るべきことは、万人が認めてます。しかしこの高度な技術が生まれたのは日本という国のきわめて特殊なカルチャーの土壌が存在するからです。 日本のカルチャーは中国や当時の朝鮮から文字、儒教、仏教、様々な文化や芸術、技術を学び、それらを自国に受け入れやすいように改良しました。特に徳川時代は250年余にわたり鎖国し、その孤立社会で世界に例のない独特のカルチャー、例えば儒教精神を発展させました。明治維新になっても政府は和魂洋才の政…