Cthulhu Mythos 別表記:クトゥルフ神話 H.P.ラヴクラフトにより生み出された恐怖小説に由来する神話体系。 それまでの恐怖小説に見られた伝統的怪物描写を脱却し、形容し難い大いなる恐怖を描写する作風を生み出す。
その世界観は多くの人を魅了し、ラヴクラフト亡き後も多数の作家によって書き続けられて一つの神話体系が成立した。
(※画像は筆者の『すみっコぐらし』ぬいぐるみコレクションなど。イメージです) 昨日『サ・ガ コレクション』(スクウェア・エニックス。Nintendo Switch)に収録の『時空の覇者 Sa・Ga3[完結編]』(原作はゲームボーイ。以下『SaGa3』)をクリアしたのだけど…。ゲーム自体は面白いと言えば面白いが、全二作ほどの個性と魅力は無い(『サガ』というよりは『ファイナルファンタジー』に近い。変身システムは残ったが)のは残念だ。これは発売当時からそう思っていたので、30年以上経て評価が変わったというわけでは無い。 それで『SaGa3』を改めてプレイして気が付いたことがある。中盤で「三種の神器」…
クトゥルーは眠らない 2―cthulhu on comic ギャザー・ダークネス作者:H.P.ラヴクラフト青心社 Amazon クトゥルーは眠らない2 ギャザー・ダークネス 壇ノ市の三博士/おがわさとし 原作 H・P・ラヴクラフトイグの呪い/小柴歩実 原作 ゼリア・ビショップ博物館の恐怖/ハ※野裕大 原作 ヘイゼル・ヒールドナイアーラトテップ/フジワラヨウコウ 原作 H・P・ラヴクラフト無貌の神/井上諒人 原作 ロバート・ブロックエリック・ホウムが死んでから/森内たけ 原作 オーガスト・ダーレスいんすま市を覆う影/都留泰作 原作 H・P・ラヴクラフト ※ハは土に` 解説 闇のファイル共有 新熊…
クトゥルーは眠らない―cthulhu on comic作者:H.P.ラヴクラフト青心社 Amazon クトゥルーは眠らない 陰栖鱒村綺談/おがわさとし 原作 H・P・ラヴクラフト奇形/文友海 原作 ロバート・ブロック臨終の看護/梛みちか 原作 ヒュー・B・ケイブ哄笑する食屍鬼/田沢実那 原作 ロバート・ブロック解説 闇の神話誕生 新熊昇エーリッヒ・ツァンの音楽/フジワラヨウコウ 原作 H・P・ラヴクラフト無人の家で発見された手記/浜原茉未 原作 ロバート・ブロック遥かな地底で/上村友樹 原作 R・B・ジョンスン解説 闇のファイル共有 新熊昇 カバーイラスト:板橋しゅうほう 2011/8/2初版…
狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選 (新潮文庫) 作者:H・P・ラヴクラフト 発売日: 2020/11/28 メディア: 文庫 『狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選』H・P・ラブクラフト著 南條竹則編訳を読む。「ラブクラフト選集」の第2弾。短編もよいのだが、『狂気の山脈にて』、『時間からの影』にしぼって紹介。 『狂気の山脈にて』地質学者でミスカトニック大学教授、ウィリアム・ダイヤ―は南極大陸探検に出た。そこで生物学者レイクから巨大な山脈を発見したという連絡を受ける。別動隊は山脈を調査。 山腹の地下の洞窟に入ると未知の生物の化石が大量にあった。バージェス頁岩*どころではない大発見。さらに「1…
小説家・翻訳家の南條竹則=編、 新訳ラヴクラフト選集全8編『狂気の山脈にて』を読了。 『インスマスの影』に続く2冊目。 狂気の山脈にて―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫) 作者:H・P・ラヴクラフト 発売日: 2020/11/30 メディア: Kindle版 インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫) 作者:H・P・ラヴクラフト 発売日: 2020/01/17 メディア: Kindle版 今回は全編、創元推理文庫で既読だったが、やはり南條先生の訳は読みやすい。 が、それでも通読するのに時間がかかったのは、 単に私が遅読だからというだけではない、はずだ……。 ja.wikipedia.o…
6時30分起床。眠たさが残っているのに起きてしまうのは、昨日のライブが最高だったから。その興奮で早く目が覚めてしまった。でもまだ寝てたいので、布団の中で今日のことを想像して、「明日もライブがあるから、今日はのんびりしていたいな」と贅沢なことを思っていた。平日でも家でのんびりとできていたあの日々はもう戻ってこないのか。今まで在宅勤務をしていた人たちが本格的に戻ってきて、職場がより人でごった返している。周りに気をつけて歩かないと、人にぶつかってしまう。狭い道で、その場所を維持しながら歩いていると向かいから歩いてくる人とぶつかるのに、そんなことはお構いなしにずんずんと歩いている人がいて、向かいから歩…
ちびちびゆっくり読み進めている青心社のクトゥルー神話シリーズ第9弾。 このシリーズは本家ラヴクラフト以外の多くの作家の作品が集められていることも大きな魅力。今回も様々なストーリーが盛り込まれていて興味深い。ただ今回は最後に収録されたラヴクラフトの「闇に囁くもの」の緊張感が圧巻だった。好き。クトゥルー〈9〉 (暗黒神話大系シリーズ)作者:H.P. ラヴクラフト青心社Amazon
25年くらい前から「ノベルゲーム」にはまってきた。ノベルゲームはパソコンやテレビ画面上で、シナリオとCGイラストで「観る」小説だ。 はじめて購入したゲーム機は、今は懐かしい(#^.^#)「セガサターン」で、初めてプレイしたのは「イヴ・バーストエラー」という作品。 パソコンノベルゲーマーにとっては伝説的な作品だ。 最近はソーシャルゲームが人気になり、こうしたノベルゲームの製作が減少した。好きな作品を多く製作しているゲームメーカー「nitro+」も新作を発表しなくなった。少し残念だ。 何となく、自分が昔はまったノベルゲームを10個ほど並べてみた(順位は付けられず)。 シナリオがすごい、ゲーム構成が…
青心社クトゥルーアンソロジーの何冊目だろう…4冊目か、もっと出ていると思っていたが。 クトゥルー神話自体が現実という異世界に構築された物語なので、どんなもんか…と思っていたが、なかなかおもしろかった。巻頭のおいてけ堀、大江戸クトゥルフかと思いきや過去の武士が現代を通り越して未来へ入るのが着想の妙で面白い。そして世界はすでに邪神のものとなっているというのが、これもなかなか。たしかにこれなら異世界だ。 冒頭で出てくる平賀源内が、彼のシャーロック・ホームズのセリフを言うのが面白い。そして赤母衣衆ならぬ黄衣衆(これだけでハスターと知れる)がレジスタンスと戦う世界…世界は存亡の向こう側に行っているわけで…
前回のつづきでラムジー・キャンベル『グラーキの黙示』第2巻の感想です。 (注:ネタバレしています!) まず「島にある石」から。これは1964年発表なので、ラヴクラフト模倣期の一巻に入れてもよかったはずだが、読んでみると二巻の文体実験期に位置付けても違和感はない。 親族の死による遺品の調査からはじまるので、これはキャンベル版の「クトゥルーの呼び声」か、と思いきや、後半は心霊譚的になる。出だしの期待感の割に 神話作品としては物足りない。型は《猟犬型》ですね。「嵐の前に」。文体実験が最も全面化した作品。ウイリアム・S・バロウズの影響を受けているそう。これだったらラヴクラフト模倣のほうがいいなと思いな…
世の中の辞典には“読むための辞典”という分野が存在する。『悪魔の辞典』 A.ビアス著/角川文庫/1975 元は週刊誌記事(1881~1906)であるらしいが、多大なる影響力があったようで、 『噴飯 悪魔の辞典』 安野光雅・なだいなだ・日高敏隆・別役実・横田順彌著/平凡社/1986 『ビジネス版 悪魔の辞典』 山田英夫著/日本経済新聞出版社/2016 などは本のタイトルまで影響を受けている。『欠陥大百科』 筒井康隆著/河出書房新社/1970 『乱調文学大辞典』 筒井康隆著/講談社/1972 は作家が書いた辞典。どの項目から読んでも大丈夫、元々が読むための辞典だから。『新釈・からだ事典』 渡辺淳一…
ヘンリー・カットナー著・海野しぃる訳『魂を喰らうもの』(綺想社) ヘンリー・カットナーのクトゥルー神話作品が集成された。しかも「境界の侵犯者」や「狩り立てるもの」などの名作に加えて、長らく未訳であった作品も収録されている。これを慶事と呼ばずして何と呼べばよいだろうか。 カットナーの作品は、昨年『ロボットには尻尾がない』が竹書房より出版されており、また『大宇宙の魔女』にはC・L・ムーアとの共作が収録されている(「ハイドラ 魂の射出者」に言及される「暗黒のファロール」という存在は、『大宇宙の魔女』収録の「シャンブロウ」が初出である)。さまざまな側面を持つ作家であることは一目瞭然で、そのことは本書に…
ラムジー・キャンベル『グラーキの黙示』1,2巻を読んだ。 まずは第1巻、各話の感想を。 (注:ネタバレしています!) 尚、文中で《猟犬型》とか《神殿型》とかいう用語を使っていますが、これは私が考えたクトゥルー神話の六つの分類で、くわしくはカクヨムの方に書いたので、まずは以下のリンク先を参照していただきたい。 神話製造器(小倉蛇) - カクヨム 最初の作品が「ハイ・ストリートの教会」。序文にあたる「未知なるものを追い求めて」には「墓の群れ」というこの作品の原形の文章が一部紹介されている。これがパロディ的とも思える過剰なゴシック文体でなかなか面白そう。できれば全文読みたい。この時点ではキングズポー…
こんばんは皆様、三頌亭です。お久しぶりですw。最近どうも読書欲がのらなくて・・・新しいもの読んでないんですね。というのでブックオフで買ってきたものです。千篇一律、相も変わらないストーリーのクトゥルー神話ものです。収録作品は下記のとおりです。上巻のベイザル・カパー「暗礁の彼方に」と変わった切り口のデイヴィッド・サットン「インスマスの遺産」が面白いです。読書欲がのらない時はこれが一番wwかどうかは知りませんが興味のおありかたはいかがでしょうか?。最近になってよく思うのはクトゥルー神話ってライター参加型のゲームじゃないかと・・?。設定にひどく制約があって、例えばミステリーとかも同じですが、この範囲内…
「移動要塞浮上せず!(前編) ーレイキュバス ディゴン スヒューム登場ー」『ウルトラマンダイナ』第25話1998年2月28日放送(第25話)脚本 長谷川圭一監督・特技監督 村石宏實 水棲生命体スヒューム身長 193m体重 7万9千t人類を下等生物と見下し、宇宙で最も優れた知的生命体である自分こそ地球の支配者に相応しいと語る。クラーコフNF-3000のメインコンピューターを乗っ取り、人工太陽NSPカンパネラを火星衛星軌道から外して南極に落下させる事で南極の氷を溶かして人類の文明を沈め、地球を完全な水の惑星に改造しようとする。コンピューターのメモリーから音声データを読み取ってコウダやハラシマ主任や…
クダンTシャツが届きました! 好評発売中の『クダン狩り』の表紙を飾ったクダンの絵の作者・箕輪千絵子さんの描くクダンをプリントしたTシャツです。 こちら↓のサイトから販売ページに行けます。 shop - 箕輪千絵子 Minowa Chieko (chiekominowa.com) 【写真はクダンTシャツを着て『クダン狩り』をお薦めする担当編集】 なお、来る2/12に『クダン狩り』刊行記念トークイベントが開催されます。 著者・東雅夫氏を囲んで、クダン研究を牽引する笹方政紀氏、『クダン狩り』の表紙絵の作者である画家・箕輪千絵子氏、さらに司会役として近世怪談の研究で知られる今井秀和氏を迎え、クダンの魅…
「邪神の神」高木彬光を読む。 1956年に発表したクトゥルー神話もの。 ラブクラフトがはじめて訳されたのが1955年なので、日本ではじめてのクトゥルー神話作品のようだ。 名探偵・神津恭介が邪教の像をめぐって、推理劇を繰り広げる。 ホラーではあるが、変格ものに近い。 神津恭介は昔、「成吉思汗の秘密」を読んで以来なので懐かしい。 高木彬光というか、神津恭介ものをもう少し読みたくなった。
クトゥルフ様が めっちゃ雑に教えてくれる クトゥルフ神話用語辞典 作者:海野なまこ 新紀元社 Amazon ぽつぽつ関連書籍を読んでいるんだけれども、なんか柔らかいのも読んでおこうということで手に取ったんだけれども……うーむー…… 初心者からしたら旧支配者とか邪神とか旧神とかそこら辺の用語の扱い方がめちゃくちゃややこしいんで、そういうのの解説はふつーに「うんそうだよね」と確かめ算みたいな気持ちで読めたんだけれども、しかしなー、だったら四コマ要らないよなー。これだけページを割いてマンガをやっているんだから、もう少しきちんとした四コマで、再登場ももっと頻繁にして、一冊読んだら主要キャラのイメージは…
映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は194本目。タイトルは、ジョン・カーペンター監督による作品「マウス・オブ・マッドネス」。特典映像としては「オリジナル劇場予告編」。「ハロウィン」「ニューヨーク1997」「遊星からの物体X」のジョン・カーペンター監督が、1994年に製作したサイコホラー。日本では1995年に劇場公開された。主演は「ジュラシック・パーク」「ピアノ・レッスン」のサム・ニール、「グロリア」のジュリー・カーメン、「猿の惑星」のチャールトン・ヘストンなど。ジョン・カーペンター監督作の中では、どちらかと言えばマイナーで地味な作品だろう。サム・ニール演じ…
人面牛身の妖獣クダンの伝説を日本各地に追った異色の文学紀行『クダン狩り―予言獣の影を追いかけて』刊行記念トークイベント(2.12オンライン開催)のお知らせです。 小社ホームページ(白澤社 (hakutakusha.co.jp))でもお知らせしていますが、このブログでもお知らせいたします。 来る2月12日、午後1時30分から、『クダン狩り』刊行記念トークイベントをオンライン(zoom)で開催します。 怪談文芸の第一人者である著者・東雅夫氏を囲んで、クダン研究を牽引する笹方政紀氏、『クダン狩り』の表紙絵の作者である画家・箕輪千絵子氏、さらに司会役として近世怪談の研究で知られる今井秀和氏を迎え、クダ…