かつて北海道帯広市に存在したテーマパーク。地元不動産デベロッパーのぜんりん地所建設の子会社・ぜんりんレジャーランドにより運営されていた。
国鉄広尾線の廃止に象徴されるように従来の道内産業基盤が弱体化する中、1980年代の好況を背景に、観光による町おこしを目指して帯広空港近くに誘致された。
1989年(平成元年)開園。園内は中世のドイツをモチーフとしたテーマパークとなっており、1992年(平成4年)にはシンボルとなる「ビュッケブルグ城」が完成。城の中には会員制ホテル「シュロスホテル」が併設された。開園当初は遊園地的な遊具施設をほとんど持たなかったが、ビュッケブルグ城の完成とほぼ同時期に遊園地施設を集めた「グリムの森」もオープンした。また、1998年にはブルーハワイアンという屋内プールを開設し、ハワイからスタッフを呼びハワイアンダンスなどをイベントとし、1999年7月の開業を予定していた。
しかしバブル崩壊や北海道拓殖銀行の経営破綻などによる景気の悪化に加え、居住人口が少なくかつ冬季が長い北海道東部という立地上の不利などから入場者数は年々減少。2000年(平成12年)には園内にいがらしゆみこ美術館を開設するなどの梃入れ策を講じたが、功を奏しなかった。シュロスホテルの会員数が減少するにつれ預託金の返還額が増加。さらに老朽化したビュッケブルグ城の補修費用の調達問題も浮上し、2003年(平成15年)にはついに休園に追い込まれた。その後ホテルを投資会社に売却する形で一部存続を模索していたが、状況は好転せず、2007年(平成19年)2月5日に閉園が正式に発表された。