高橋健太郎 レッド・ツェッペリンの1stのステレオ・ロック・ドラム・サウンド レッド・ツェッペリンの初レコーディング中に、ジミー・ペイジがエンジニアのグリン・ジョンズに提案し、ギター・アンプにオフマイクを立てたという話は、以前にも本連載の中で触れたことがある。ギター・アンプにオフマイクを立て、その音をミックスして録音するという手法自体は、ノーマン・スミスがビートルズのレコーディングでも試していたものだが、空間性のあるギター・サウンドの衝撃力において、レッド・ツェッペリンの1stアルバムは傑出していた。ペイジはスタジオ・ミュージシャンとしてのキャリアを積む中で、録音手法についてのアイディアを多く…