もう既に亡くなっている人の声を使って曲を作る。最近では、ジョン・レノンのデモテープから声だけを抜き取ってザ・ビートルズとしての新曲として発表したのが記憶に新しい。 今日は、そういうことを初めてしたのがこれではないかというアルバムについて書いてみたい。ザ・ドアーズの「アメリカン・プレイヤー」である。 ザ・ドアーズと言えば、カリスマ的ヴォーカリストのジム・モリソンを中心に1965年のデビューから全米を揺るがせた人気バンドだが、1971年にジムはパリで死去。この時点でバンドは終わりだとみんなが思った。しかし、その後ジム抜きで2枚のアルバムを発表している。 そのアルバムはパッとしなくて、1973年に解…