けれどこの本は、ただ情報を提供するよりも、はるかに遠くまで届く。見たところどうにも寄る辺ない自閉症児の体の中に、あなたの、私の、みんなの体の中とおなじ、好奇心にみちた繊細で複雑な心が閉じこめられているのだという証拠を、この本は提供してくれる。二十四時間、週七日体制が必要な苦労の陰では、こんなにも世話をしなければならない相手が、自分自身よりも多くの点で能力があるという事実など、いとも簡単に忘れられてしまう。(東田直樹『自閉症の僕が跳びはねる理由』角川文庫、2016) こんばんは。一昨日は保護者会で、昨日と今日は出張でした。ただでさえ24時間、週7日体制が必要なくらいの仕事量なのに、放課後の時間を…