ちょっと前に、教科書をそのまま拡張したような日本史の参考書を読んだのだけど、そのとき、1920年代の日本に意外に思う気持ちを持ったんですよね。 それまで、第一次世界大戦後、遅れて帝国主義政策に全振りする日本は中国やアメリカ・イギリスと対立。そのうち「関東軍」とかいう謎の組織が満州を攻撃し、そのまま大戦争へ一直線――、といった一方向のストーリーとしてなんとなく把握していたのですが、その期間に実は、戦争へ向かう趨勢を逆の方向へなんとか押し戻そうとする動きもいくつかあったということが書かれていて、それが意外で、でもたしかに言われてみればそれはそう(なにごとであれ、一枚岩ということはありえない。現実は…