「裁判所こそが不健全です」。 東京地方裁判所西門前で弁護団長・平裕介弁護士は怒りと失望をあらわにしながら言い放った。判決の言い渡しから、わずか10数分後のことだった。 デリバリーヘルスの経営者が「コロナ給付金(持続化給付金および家賃支援給付金)を支給しないのは憲法第14条の法の下の平等に違反している」とし、国を訴えた「セックスワークにも給付金を」訴訟。 6月30日、東京地方裁判所は原告の訴えを却下し、支給対象から性風俗業者を除外した国の対応を合憲とした。 ◆ 「いずれも却下」「いずれも棄却」「原告の負担とする」。岡田幸人裁判長は、判決の主文だけを言い渡し、理由を読み上げずに法廷を去った。 マス…