「守教」に続いて帚木蓬生の「ソルハ」という小説を読みました。「ソルハ」とはアフガニスタンの言語のひとつダリ語で「平和」という意味です。文中でも重要な場面で出てきますが、描かれているのは「ソルハ」にはほど遠いタリバン政権下のアフガニスタンです。 ソルハ (集英社文庫) 作者:帚木 蓬生 集英社 Amazon この作品は実は児童書なのだそうで、文体は平易でとても読みやすいですが、大人にとっても十分面白いです。それに読みやすいからと言って軽いかと言えばそうではなく、テーマはとても重く読み応えがあります。 この作品は、帚木蓬生の遺言三部作と呼ばれるものの中の一作です。遺言三部作とは帚木蓬生が白血病に侵…