24時間が自分で使える自由な時間になると、 毎日があっという間に過ぎてゆくんだろうなあ、 と思っていたら、むしろ逆で、会社にいた頃より、 自分に気づいて今この瞬間を過ごしているからか これと言って何かをしているわけでもないのに、 一日がすっごく濃密で長く感じられてくる。 意識が〝時間の無い今〟に没入できているので 5分の中に永遠が詰まっている感じがするのだ。 今の僕の場合、 一日の大半を小説を書いて過ごしているが、 例えば、主人公が体験する一日分の物語を、 原稿用紙5枚に2時間で書いたとすると、 実際に経過した時間は2時間だが、 僕の中では1日として体感されてくる。 会社にいた頃は、 午前中こ…