ポートレートはタマラ自身。自分がポーズするほうが好きだった? 近現代の絵画史を一文で教科書風にまとめると「19世紀、新古典派とロマン派のせめぎ合いの後、印象派が台頭し、20世紀に入ってキュビズム、フォービズム、シュールレアリズム、抽象派が活躍する。」となります。かなり駆け足ですが。 もちろんこれは、現代から振り返った歴史、つまり現代美術にとって重要な事柄だけを再構成した絵画史です。それぞれの時代に人気のあった画家を素直にたどると様相はまた違ってきます。 特に20世紀初頭は、" イズム " に関わりのないエコール・ド・パリと呼ばれたフジタやヴァン・ドンゲン、そして「よくこなれた」フォービズムの体…