図書館で借りた本の中には、あっという間に完読するものもあれば、どうやっても読了できず、諦めて返却するものもある。 「ムーミン谷」というキーワードに惹かれて借りた『ミンネのかけら ムーミン谷へとつづく道』(冨原眞弓著)も、危うく読み終わらないまま返却するところだった。第I章が著者のフランス留学時代の話で内容が専門的であったため(フランスの哲学者の話など)、なかなか先に進めない。背景知識があれば興味深く読めたかもしれないけれど、哲学とは無縁なわたしなので・・・(著者には申し訳ないが)。 ところが、第II章の、世界一周旅行をするスウェーデン人バックパッカーたちが登場するあたりから面白くなり、あとは一…