森鷗外 文化の翻訳者 表紙 森鷗外 文化の翻訳者長島要一 著 岩波新書9762005年10月20日 第1刷発行この本は、鷗外の文業を広い意味での「翻訳」という観点から概観することで、狭義の翻訳の世界の向こう側に開ける「もうひとつの世界」をほぼ年代順に追っています。なお、最近にも岩波新書から森鷗外の本が出ているようですが、それとは異なります。第1章 そこにはいつでも「原作」があった ドイツ三部作「ドイツ三部作」により、ドイツに留学した三人の日本人が西洋の女性とその背後にある文化環境といかに関わったかを、三種の典型的な例をもって示した作品。三部作の三人の女性は当時の近代的な西洋社会の表象。しかし手…