ヘンリク・イプセン Henrik Ipsen (1828-1906) ノルウェーの劇作家。幼くして家が破産し、風刺的な詩や戯曲などを書き始める。創刊した週刊誌は廃刊、支配人となった劇場も経営不振で閉鎖の売れきめにあうが、戯曲「ブラン」(1866)がようやく世に認められ、「人形の家」(1879)で不動の名声を得る。その後は「幽霊(1881)、「民衆の敵」(1882)などの戯曲を世に送り、近代演だけでなく助成解放運動にも大きな影響を与えた。
2024年の12月30日にアマプラで観た映画。去年最後に観た映画である。 "異食症"という聞きなれない病気が出てくるが、名前からどんな症候かはだいたい想像できるだろう。要するに、食べ物ではないモノを飲み込みたくなる衝動に駆られる一種の強迫神経症のようなものらしい。で、『スワロウ』では、とあるキッカケでこの病気を発症してしまった、ハンターという名の美しい新婚の女性が主人公である。 実際、彼女は劇中で色んなモノを嚥下し胃に流し込む。ビー玉、安全ピン、乾電池など。その飲み込む描写は、中々痛ましい。採血の注射すら出来ない先端恐怖症の自分には、結構見るのが辛かった。先端恐怖症は直接関係ないとは思うけど、…
森鴎外がイプセンについて小説人物の口を借りて述べた個所です。 青年 (青空文庫)の第7章 「実はイブセンは大真面目である。大真面目で向上の一路を示している。悉皆(しっかい)か絶無か。この理想はブラントという主人公の理想であるが、それが自己より出(い)でたるもの、自己の意志より出でたるものだという所に、イブセンの求めるものの内容が限られている。とにかく道は自己の行(ゆ)く為めに、自己の開く道である。倫理は自己の遵奉(じゅんぽう)する為めに、自己の構成する倫理である。宗教は自己の信仰する為めに、自己の建立する宗教である。一言(いちげん)で云えば、Autonomie(オオトノミイ)である。それを公式…
今日は早退して、日本大学芸術学部演劇学科 令和6年度 総合実習A1(演劇)『ノラ 人形の家』観劇。演出が大澤遊さんで、無料ということで予約しました。 江古田は人生で二度目。短大のときイラストレーターさんの事務所でバイトしていて、旅雑誌の企画で江古田の食べ歩きマップのイラストを描くために商店街を食べ歩いたのでした。多分日芸と逆側かな? 『ノラ 人形の家/Nora: A Doll's House』はイプセンの『人形の家』のではなかった! ステフ・スミス作、初めて知りました! 「イプセンが『人形の家』を発表してから145年。今もなお、ノラたちは傷つくことと愛することを繰り返す。」『ノラ 人形の家』は…
『An Enemy of the People』とは あらすじ キャスト 感想 『An Enemy of the People』とは 1882年に発表されヘンリック・イプセンによるプレイ。 邦題は『民衆の敵』。 ブロードウェイでは1950年に初演された。 今回は2024年に上演された、Amy Herzogによって脚色されたブロードウェイでのリバイバル公演を観劇した。 演出はSam Gold。 あらすじ Dr Thomas Stockmannは小さな村で引っ越し開業して娘で教師のPetraと静かに暮らしている。 その村に温泉が湧くことがわかり、村をあげて療養のための温泉施設を設けることになる。 …
人は他人に尽くすことで
新国立劇場小劇場にて『ロスメルスホルム』観劇。B3列にて(めちゃめちゃ良いお席!)パズルをはめていくような観劇だった。ロスメルスホルム(ロスメル家)という歴史に束縛される牧師のヨハネス・ロスメル(森田剛)と、愛のお話でした。感想は後で書くけれど…。(三浦透子ちゃん演じるレベッカと昨日観た「無駄な抵抗」の山鳥芽衣の過去がちょっと重なる…。)ロスメルの義理の兄(溺死した子どもの産めない妻の)クロル教授(校長?)役の浅野さん、かっこよかった〜。ホントに凄い台詞量だった〜。かっこいい役が多いとモジョミキボーが観たくなります。「家政婦は見た」的なミセスヘルセット(梅沢昌代)の存在感も大きかった〜。 同志…
舞台、ロスメロスホルム。森田剛さんと三浦透子さんが主演。 今までネタバレをしないように舞台の感想を述べていた私だが、今回ばかりはネタバレなしではどうしようもない。無理だ。この作品について何かを語ろうとするとストーリーに触れざるを得ない…! というわけで、今回はストーリーについて、フューチャリングどころじゃない私見入りまくった感想を述べたいと思います。 あちこちの前評判で「ストーリーが難しい」「難解」と言われてて、大分身構えて行きました。 森田剛主演だろ??初手からハッピーエンドなんて思っちゃいないぜこちとら!(でも大団円の超ハッピーエンドが激烈に観たいぜ!そこんとこよろしくな!) 私は森田さん…
演出・栗山民也×森田剛×三浦透子。共演に浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代を迎えて贈るイプセンの知られざる傑作「ロスメルスホルム」 こちらも情報出ました。 www.rosmersholm2023.com 東京公演は2023年11月15日(水)~26日(日) 新国立劇場 小劇場で12,000円 愛知、福岡公演あり。 海外の演出家さんでもないのになぜお高いの? 原作:ヘンリック・イプセン脚色:ダンカン・マクミラン演出:栗山 民也翻訳:浦辺千鶴 美術:長田佳代子 音楽:国広和毅照明:小沢 淳 音響:井上正弘 衣装:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 演出助手:神野真理亜 舞台監督:下柳田龍太郎宣伝写真…
「ロスメルスホルム」公式サイト https://www.rosmersholm2023.com/ www.rosmersholm2023.com natalie.mu 原作:ヘンリック・イプセン 脚色:ダンカン・マクミラン翻訳:浦辺千鶴 演出:栗山民也出演:森田剛、三浦透子、浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代(ヒトハダの御三方) ものがたり「歴史と伝統に縛られたロスメルスホルムと呼ばれる屋敷には、所有者ヨハネス・ロスメル(森田剛)と家政婦のヘルセット(梅沢昌代)、そしてロスメルの自殺した妻ベアーテの兄・クロル教授(浅野雅博)の紹介により、レベッカ(三浦透子)という女性が下宿人として住んでいた…
残すところ、あと5日、がんばりましょう。 昨日、原宿に呼ばれて行きましたが、表参道、すごい賑わいでした。 ◯TVドラマ「エルピス」最終回12/26 「そっか、あのさ、希望って、誰かを信じられるということなんだね」 「エルピス-希望、あるいは災い-」#最終回、主演の長澤まさみさんのせりふ。 こういうグレーなエンディングは、リアルではありますね。 参考文献#が9冊も出るのは、異色。 #『エルピス-希望、あるいは災い-』 <2022年10月24日〜10回 女子アナウンサーが仲間と冤罪事件の真相究明で、自分を取り戻していく姿が描かれる。実在の複数の冤罪事件から着想を得たフィクションであることが第1話の…