戦前の日本がなぜ泥沼の日中戦争を遂行しながら、さらに必敗の対米(対連合国)戦争にはまり込んでいったのか?というのはしばしば問われるテーマである。 その際、例えば「それは連合国に追い詰められたからだ」というのは、対華二十一箇条や柳条湖事件といった所業の数々を完全に無視してただABCD包囲網だのハル・ノートだのといった直前の状況のみに注目した、自己正当化のレトリックか、はたまた無知による誤認と言える。 あるいは「アジア諸国独立のため」といった理由を掲げるのは、そもそもアメリカによって独立が約束されていたフィリピンに乗りこみ、後には紙切れ同然となる軍票を売りつけるなどしている時点で、これまた大義名分…