病院で観た映画の第4弾は「存在のない子供たち」です。 これは私の映画鑑賞経験の中でも、かなり衝撃を受けた映画のひとつになりました。 自分の誕生日や戸籍も持てない子供たちは、どうやって生きていけばいいのか…。子供をロクに育てることも出来ない親に対して、主人公ゼインは自分の親を訴えます。 罪状は「僕を産んだ罪」。 監督はレバノン出身のナディーン・ラバキーで、出演している人々は実際に同じような境遇で生まれ育った素人を集めて作られています。 ラバキー監督が自ら、街を歩いて役者をスカウトしたと言います。 主人公ゼインを演じるゼイン・アル・ラフィーラはシリアの内戦の中で生まれ、教育も受けられず10歳の頃か…