⚪先日、あるテレビ番組で東京HIV訴訟原告団の川田龍平君といっしょになった。番組終了後、彼と雑談していたら、「いま、『日本/権力構造の謎』を読んでいるところなんです」と言うのです。つまり、ウォルフレンさんのいう日本的な〈システム〉、この場合は厚生省とか製薬会社といったものですが、そういった日本的システムにぶつかった人間は、ぶつかってみて初めて ”謎” の存在に気づく。でも、ぶつかったことのない人間にはそれが見えない。⚫今回の薬害エイズ問題に関していうなら、菅直人厚生大臣の決断は、将来、この出来事を振り返ってみたとき、「大きな前進だった」と評価されると思います。大臣が公権を使って、それまでまった…