夏といったら何たって太陽である。海である。花火である。アイスである。クーラーに扇風機である。 暑さをしのぐため、面倒ながら髪を切ることにした。物心ついた頃から床屋というのがどうも苦手だ。歯医者と採血と同じくらい苦手だ。つまりは相当苦手と言ってさし支えない。 床屋の考える髪型と、客の求める髪型は、大抵はねじれの位置にあって決して交差しない。なのでここ数年「~mmで刈り上げてください」と頼むことにしているのだが、それでも出来上がりには理髪師の個性がちゃんと出るから不思議だ。バリカンで頭をなぞるだけなのに、どうしてなのか私にもわからない。でも本当なのだ。嘘だと思うなら試してみてほしい。 しかし冬だっ…