〈昭和の忘れもの〉クルマ編⑱ 【ファミリア1500XGi part2】 「赤じゃないけど文句ある?」 そう啖呵を切って購入を決めたファミリア1500XGiだったが、適度にスポーティーで且つ身の丈に合った、実用性の高いクルマだと本音で納得していた。ディーラー担当者のセールストークにしてやられたというのも嘘ではないが、乗り替えた動機の大半は別にあった。 前年、先代の1400TC(ツーリングカスタム)が強引な割り込みをしてきたクルマに側面を傷つけられた。大事に至らなかったとはいえ、自分には非がないのにと釈然とせず、大いに落ち込んだ。この年それが前触れだったかのように祖母が他界し、続いて父親が体調を崩…