今年の天文現象の中でトップと思うのが、紫金山-アトラス彗星です。2023年2月22日に、南アフリカ共和国のアトラス(小惑星地球衝突最終警報システム)が新彗星を発見、その後、2023年1月9日に中国の紫金山天文台でもこの彗星を独自に捕らえられていたことがわかり、発見順に「紫金山-アトラス彗星(C/2023 A3)」という名前がつきました。軌道が計算されると、2024年9月28日頃に太陽に、10月13日頃に地球に一番近づくことがわかりました。当初、明るさは、なんと金星並みのマイナス等級になって世紀の大彗星になると予測されました。しかし、観測が進むにつれて、その明るさは控えめになり、現在は最大2等級…