韓国の大衆音楽。正式にはポンチャック・ディスコ、または、トロット・ディスコ。
「ポンチャック」は元来、「トロット」と同じく韓国の演歌(歌謡曲)を指す言葉。
トロット(트로트)の語源はfoxtrotから、ポンチャック(뽕짝)はリズムの擬声語から来ているようだ。
基本的にはシンセサイザー(またはカシオトーン)一台で、機材に内蔵された単純なディスコ風のリズムに合わせてキーボードによる和音を鳴らし、口三味線を挟みながら、演歌を時にメドレー形式で軽快に歌い上げる。昔日本で流行った、口三味線メドレー「演歌チャンチャカチャン」を思い出させる。
元来、韓国では三流ホテルの隣にあるようなキャバレー(ディスコ・ラウンジ)で演奏されて40〜50代の男女がナンパしつつ踊る*1とか、トラックや長距離バス・観光バスの運転手に愛好されていたりする音楽。
日本では幻の名盤解放同盟が「ぺったらぺたらこディスコ」というカセットでゲリラ的に紹介したのが最初か。
90年代中盤に電気グルーヴや湯浅学といった面々によって、例えば李博士(イ・パクサ)などのアーティストが日本に紹介された。日本で若いテクノファン等に受けたのが韓国に逆輸入され、近年では若いファンも増えている。
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*1:下川裕治責任編集「ソウルのホント」双葉社 ISBN:4575289701