ミルハウザーを読むのは初めてです。何を選ぼうかと思案していたところ、古本で安く見つけたのが本書でした。 真夏の夜のお伽噺。ちょっとエッチなシーンもあるので、大人のお伽噺ですね。午前零時から夜明けまで、酔っ払いの男とウィンドウの中のマネキン人形や散歩する少女、愛し合うカップル、図書館に忍び込む連中、冴えない作家、そして屋根裏で目覚めるマネキン人形の饗宴。このようなエピソードが美しく断片的に、交錯して描かれます。時系列に並んでおり、バラバラの断片をつなぎあわせると、ショートストーリーがきちんとできあがります。 また人あるいはマネキンを主軸とした物語以外に、虫のコーラスや、精密な情景描写、散文詩など…