こんにちは。高見沢隆の詩的ライフです。 今回は万葉集について記事を投稿します。これは『軽井沢学叢書Ⅰ』のために書き下ろしたものですが、いつ発行されるのか判らず、このブログでいち早く皆様にお届けします。 万葉集は日本の最古の歌集として存在している。歌の詠まれた時代は七世紀前半から八世紀半ばで貴族や読み人知らず、防人などの歌がそこには収められている。今、わたしたちが見ることのできる二十巻の万葉集の成立年代は八世紀後期という説が有力である。 六六三年(天智二年)、大和の国は白(はく)村江(すきのえ)の戦いで唐、新羅に敗れ、その結果、唐が日本に攻めてくるのではないかという懸念から壱岐や対馬、筑紫といっ…