高齢化社会が急速に加速しているが同時に認知症を発症する患者も多く、決定的な改善方法は未だ見つかってはいない。そのような状態のなかでバリデーション療法が注目を集めている。徘徊および大声を出すなど、本人との意志疎通が難しい認知症では、介護者や家族などはその対処として認知症患者の話しに合わせるなどいわゆる嘘をつくことで、いっときの対処を見いだしてきた。それは認知症患者の気持ちを落ち着かせることへの近道と思われてきたが、欧米を中心に傾聴や共感を軸にしたコミュニケーションを行うバリデーション療法を用いることが広がりをみせている。認知症患者が行う行動や発言には全て意味のあることとし、その人が本来何を伝えた…