1963年作、世界の終わりについてのオムニバス映画『ロゴパグ(Ro.Go.Pa.G)』。物、機械として非人間化されていく人々という主題で共通し、扱われるテーマは精神分析、労働、核兵器、消費。ゴダールとグレゴッティの作品がシンプルで一つの問題意識に絞られ、それを始点として今後それが深められ複雑化されていくような印象なのに対して、パゾリーニのものはカオスで、複数の主題が同時に存在している印象がある。ロッセリーニのはその中間にある感覚。パゾリーニとロッセリーニは映画へのメタ的な言及で共通する。 ロベルト・ロッセリーニ『潔白』 アルフレッド・アドラーの、日常的に不安に直面する、愛含む個人性を失ってしま…