こんばんは、紫栞です。 今回は、乙一さんの『一ノ瀬ユウナが浮いている』を読んだので感想を少し。 あらすじ 線香花火だ。 闇の中に散る、光の残像。 俺の横に、彼女はいて、線香花火を見つめていた。 その記憶が蘇る。 火球が落ちると、暗闇になった。 一ノ瀬ユウナが浮いていた。 一七歳の夏、一ノ瀬ユウナは水難事故でこの世を去った。彼女と幼馴染みで想いを寄せていた遠藤大地は、大きな喪失感と気持ちを打ち明けられなかった後悔で、廃人同然の精神状態で日々を過していたが、年末に一念発起して部屋の掃除をしていた際に、手持ち花火を発見する。それは、ユウナと「今年も花火をしよう」と約束して夏に買い込んでおいた花火だっ…