「涙ほどはやく乾くものはない」 ーフランスのことわざー *** 息子に消された原稿のつづき。 krokovski1868.hatenablog.com 結局、おかあちゃんがいるのに無頼を気どるというのが、みっともないのである。親が旅立つころには己が親になっていて、勝手はゆるされなくなっている。一個人でいることを真剣にかんがえるなら、一族郎党と縁を切るしかなく、それにはそもそもひとりでいなければむずかしく、そうであっても忘恩の徒になることにかわりはない。 畢竟、生活のおもさを感じないで生きるというよりは、質がかわるだけである。縛られたり、操られたり、従わされたりすることによって、傀儡の糸にかろう…