歴史とは皮肉なものだ。 第二次世界大戦のフランスで圧政と闘ったレジスタンスの英雄でも、アルジェの戦いでは、アラブ人を抑圧する側に回る。 映画「アルジェの戦い」でアラブ人によるレジスタンス運動の掃討作戦を指揮したマチュー中佐(元レジスタンスの英雄)がまさにそれである。 個人の人権・自由の守護者の闘士・不破も、その法律の刃を向けられた側から見れば、マチュー中佐のような暴君のように映った。 不破は、赤池市に対し竹田くんの手術解禁を求めると共に、古荒先生と院沢看護師の解雇を求める申し立てを行った。 病院上層部は不破の言いなりになって、勤勉な労働者である古荒と院沢の2人が解雇に値するか否かの調査を馬鹿正…