ニャン太は、まじまじと、ポーチを見つめた。怪獣のくせに恋だなんて、世にも不思議なことがあるものだ、と思う。 「こいつは驚いた。どこの誰だい。怪獣を恋のトリコにした女性は?」 「おまえなんぞに、教えてやらないよー」 「へへっ、もったいぶってらー」 「そうさ。もったいない。それほど、美しい女性だ」 「わかった、怪獣・・じゃなかった。ポチ君!」 「ポーチだ。ちゃんと、伸ばせって・・」 「では、ポーチ君。君の恋する女性を、ぜひとも、ボクにも教えてくれないか」 「・・どうしても、聞きたいか?」 横目でニャン太をのぞき込むポーチ。ニャン太を観察している。教えたがってるんじゃな いか、と思うニャン太。どっち…