私は、親友との口論で心が深く傷つき、 重い足取りで自宅のドアを閉めた。 部屋の空気までが鉛のように感じられ、ソファに沈み込む。 「はあぁ」という、ため息は深い。 私はスマートフォンを手に取ろうとしてはやめ、 結局はそのまま膝の上に置いた。 何もする気が起きない。 ただ、胸の奥からこみ上げてくる 怒りのような、悲しみのような、 複雑な感情に耐えるだけだった。 どれくらいの時間が経っただろうか。 ふと視線は、リビングの片隅に置かれた段ボール箱を向いた。 引越しの際にそのままになっていたものだ。 何かに吸い寄せられるように箱に近づき、中を覗き込む。 一番上にあったのは、懐かしい卒業アルバムだった。 …