いい加減、金儲けをしようと思う。いろいろ方法を考えてみて、死出の旅はどうかと思い至った。これならやっている代理店もないだろう。競争も競合もない。無論、死を助けるのは法に触れるし倫理的にも良くない。何より自分の良心が痛む。しかし死を助けるのではなく、死んでからを助けるのであればそれはむしろ親切であり良心である。人が恐れるものは何より死だろう。それは誰にも死の先が分からないからだ。そこで人が死の末、どこへ行き何をするのかを旅程のごとく提案できれば、人はいくらか安心して永い眠りに、そして死出の旅に向かうことができる。これは案外いい発明だと思った。仏教的であるとすら思う。献身的ですらある。社会貢献的で…