むかしむかし、太陽がさんさんと輝く平和な国がありました。 この国には、甘くておいしいリンゴがたくさん実る美しい果樹園と、 器用な職人たちが住む活気ある町がありました。 ある日、国の偉い学者たちが集まって話し合いました。 「我が国のリンゴは素晴らしい。だが、こんなにたくさん採れても、みんなが食べきれない分はどうなるのだろう?」 そこで彼らは考えました。 このリンゴを、遠い海の向こうの国に送ってみてはどうだろう? その国ではリンゴが珍しく、きっと喜んでくれるに違いない。 こうして、たくさんのリンゴが大きな船に積まれ、 海の彼方へと旅立っていきました。 しばらくして、船はリンゴの代わりに、 見たこと…