娘の結婚や、死(未亡人、法事や葬式)というテーマは 晩年の小津作品に共通していますが その中でも本作のラストでの火葬場のシーンは 死ぬということ、この世からいなくなるということを強く感じます 小津特有の、同じ繰り返しを多用する演出やセリフ回し 「暑い暑い」と言いながら、汗一つかかない能面のような表情 ロボットのような仕草にも不自然さは一切ありません カメラは中井朝一 宮川一夫もですが、天才を超えてもう神の域ですね(笑) 冒頭京都のバー、北川(加東大介)という男が 鉄工所を経営しているやもめ、磯村(森繁久彌)に 兄の造り酒屋で小早川家の(長男の未亡人) 秋子(原節子)を紹介します 秋子はそれが縁…