図書館のヤングアダルトの本コーナーが、近頃たいへん充実している。 先日も良い本を見つけた。 『焼き肉を食べる前に。絵本作家がお肉の職人たちを訪ねた』(解放出版社, 2016年) 食肉業で働いている人たちを、絵本作家の中川洋典さんが訪ねて、話を聞いていくインタビュー集。 食肉市場で働く8人と、代々の家業の精肉店で働く1人の計9名。 どの人も屠畜(とちく)に携わっている。 「屠畜というのは、牛や豚、馬などの家畜を絶命させ、解体し、食肉や皮などに加工をすること。」(本文 p.6) 読み始めてまず思うのは、生きている牛の姿(のイメージ)と、スーパーでのパック詰めの間に何が起こっているのか、知ろうとしな…