書評 | ミステリー小説 あなたは、大切な人を信じ切れるか。国家を敵に回した男の、孤独な逃亡劇。 この本を読んで、ある問いが頭から離れなくなった。 紹介本 『ゴールデンスランバー』 著者:伊坂幸太郎出版社:新潮社 私が友達を信じていいのか、迷ったことがある。疑った自分が嫌だった。でも、やっぱり誰にも言えなかった。その孤独だけが、静かに残った。そういう気持ちを持ったまま、この本を読んだ。 あなたの大切な人が、突然「凶悪犯」として報道されたとしたら。 SNSが「証拠」を拡散し、ニュースが「犯人」と断言する。長年かけて積み上げてきた信頼は、その瞬間——どれだけ持ちこたえることができるだろう? 正直に…