作家。
1920年、福岡県生まれ。旧制八女中学卒業後、旧満州を経て1938年、北京遊学。邦字紙『東亜新報』の記者をつとめつつ文学活動を開始。帰国後の1950年、『近代文学』に「烙印」を発表し、作家生活へ。 主な作品に『闇のカーニバル』(第34回日本推理作家協会賞)、『北京飯店旧館にて』(第44回読売文学賞)、『鳥居龍蔵伝』(第22回大仏次郎賞)など。 1996年、神奈川文化賞受賞。2002年4月9日、死去。
本日は月曜日ということで、パン作りの日となりです。本日は午前中に 焼き上げる必要があったので、仕込みは前日の夜に済ませておりました。 自家製天然酵母にすこしドライイーストを混ぜ、オーバーナイトで一次発酵 であります。 今朝はまだすこし暗い6時に起きて、パン作業を開始することにです。待ち 時間が長いので、その間は小説を読んで過ごすことにしました。 本日手にした小説は、今月の「ちくま」で斎藤真理子さんが取り上げていた ものです。 密航定期便 (文庫コレクション 大衆文学館) 作者:中薗英助 講談社 Amazon 先月に「ちくま」が届いたときに、斎藤真理子さんが紹介するこの本を 話題にしているのです…
本日に「ちくま」2月号が到着しました。ほんとは三日おくれてくれたら、 歌になりましたのに。(もしご存知のない人がいらしたら、これは離島の 郵便事情を歌った(?)都はるみさんの曲の歌い出しですわ。) ということで、早速に「ちくま」の目次を見てみることにです。 冒頭には「重箱のすみから」金井美恵子さんがおかれています。この連載 も31回になっていますので、そのうち本としてまとまるのでしょうね。 先日に中公文庫で発売となった「目白雑録」の続編になります。「目白雑録」 のあとがきを見てみましたら、この時は朝日新聞社からでている「一冊の本」 に連載していたのでした。あの頃は、まとまって単行本になると購入…
中薗英助『北京飯店旧館にて』(筑摩書房、1992) この短篇集が出現したときの衝撃は、忘れられない。 それまで中薗英助とは、面白いミステリー小説を読ませてくれる小説家とのみ思っていた。とくにスパイものという分野の先駆者的小説家だと。 『スパイの世界』(岩波新書、1992)という、国際情勢の裏面にまつわるドキュメンタリーなんだか、ミステリー小説の裏噺といった解説的読物なんだか、つまり教養なんだか娯楽なんだか、得体の知れぬ面白い本も出ていた。そこへ突如として『北京飯店旧館にて』が刊行されたのである。 大感動というのではなく、大ビックリというのでもない。そのように手軽に云ってしまっては失礼に当るよう…