元日、湯河原に転居して3年目の両親に会いに行った。お土産や自分の作品のCDを渡し、僕の略歴が載ったチラシを見せると、「立派な先生みたいね、親にとってはいつまでも子供だけれど…」と母は言った。食堂に行き、サンドイッチの昼食と共にビールで乾杯した。父はリンパ腫の抗がん剤投与が苦しく、食欲も無く、母は記憶力が衰え、父の注意が欠かせないとの事。 他に聞きたいこと、言いたいことは山ほどあったが、年々会話の質が平板になっていく。それでも時折見せてくれる親の笑顔が最大の励みだ。父からパック入りの日本酒、母から数種類の駄菓子を分けてもらった。近くの神社に、今年は一人でお参りし、帰路についた。謹賀新年